2014年9月7日

綿業会館にて・・・☆

ヘリテージマネージャー養成講座にて
綿業会館の見学をさせていただきました

近代建築がおもしろいのは
様式があるからなのですが
この綿業会館
世界各国の来賓や会員が
好みに応じて好きな部屋を選べるようにと
各部屋がいろんなスタイル
設計されています


格調高い イタリアン・ルネサンス様式の
玄関ホール

1階 会員食堂
素敵な天井はアメリカで流行した
ミューラル・デコレーション
  
7階 大会場
軽快な古典様式 アダム・スタイル(英)
 
3階 談話室
豪華で重厚な雰囲気 ジャコビアン・スタイル(英)

壁面のタイルは京都の清水焼の一種
泰山タイル
紡績繊維の倶楽部らしく綿の花が飾られていました
屋上には紡績神社も祀られています
 
同じく3階 会議室
すっきりとしたアンピール・スタイル(フランス)
通称「鏡の間」
   
女性に人気の貴賓室
クイーン・アン・スタイル
天井も曲線 家具も動物の足が特徴

こんな折衷スタイルを可能にしたのは
ヨーロッパでは時代ごとにあった様式が
すべて出揃った頃に 日本が取り入れ
選択することができたからだそうです

また急速に発展した米国の合理性も取り入れ
昭和6年の竣工にもかかわらす
設備も先進的
あらかじめ 空調配管を通していて
冷暖房完備
オーチス製(米)のエレベーターも完備

 
左:部屋によって異なるデザイン
お洒落な空調口(冷暖房口)
右:戦火を免れた銅製ワイヤー入り耐火ガラス

その上
経済性にも配慮されていて
2年という短い工期で完成させるなど
多くのクライアントの信頼を得た
渡辺節氏 設計の最高傑作




↑これは糸紡ぎ
これに へばりつくようにして(笑)
写していたのは私だけ
お着物好きにも 嬉しい建築物なのでした